Māyādevī Vihāra blog

マーヤーデーヴィー精舎ブログ

レポート公開|自主勉強会 関西ダンマサークル zoom読書会「人生を変える練習」第一回から四回まで

 

今回のテキスト「人生を変える練習」(大和書房)※電子書籍なし

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※文庫あり:ブッダが教える意志力の鍛え方 (だいわ文庫)

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▼2023年 3/4(土)関西ダンマサークル「zoom視聴会」レポート


・まず最初に皆で慈悲の冥想をしました。
・テキスト「人生を変える練習」第4章 ”心を鍛える練習”

・やるべきことを分割する
・目標は設定できても、やる気もある、しかし実行できてない
・そういうときは、やりたいこといろいろあり欲張っている状態
・意志がオーバーヒートしている
・目的を達成するためには、時間で見てやるべきことを分割し設定する
・生きることは、時間という流れの上に成り立っている(誰にとっても1日は24時間)
・時間は一方向に流れ、時間を増やすことも減らすこともできない
・自分に割り当てられた時間の中で、やるべきことをし目的に達する
・ひとつの時間の上に、ひとつのことしかできない(これ法則)
・だから自ずと優先順位が出てくる
・「ひとつの瞬間には、ひとつの行為しかできない」これを心に刻む
・そして目的に応じて、今の瞬間でやるべきことを分割して実行する

・意志は使い捨てにする
・目的に応じて意志は発生し、行為が生まれる
・行為の種となる意志は、ひとつの意志が継続的に働くのではなく
・意志も生まれては消え、生まれては消えを繰り返していく
・意志も紙コップと同じで、使い捨て(使用すると不用になる、次に使えない)
・目的のために必要な、やるべきことを時間で分割する、その配分・ペースが把握できれば意志が自動で生まれる

・「早く終わらせたい」「面倒くさい」は怠け
・これは意志を弱らせ、目的を達成できなくしてしまう
・意志とは、バッテリー(電池)のようなもの
・ひとつの行為に、ひとつの意志
・宿題や30分勉強をするという目的があって、宿題を始めても「ゲームがしたい」という妄想をしていると、妄想でバッテリーが消耗してしまう
・バッテリーを消耗してしまうと、宿題が終わらない・5分しか勉強できなかった、ということになる
・意志を上手に使うには、余計なことを考えないこと。
・それから、目的設定を明確にし、きちんと理解し、自分が納得すること。

・意志を強化させるための基本的なこと
 ①行動を開始するチカラ〔ārambha-dhātu/発勤界〕
 ②続けるチカラ〔nikkama-dhātu/精勤界〕
 ③乗り越えるチカラ〔parakkama-dhātu/勤勇界〕

・意志を強化していくれる3つのチカラ
・①は、ひとつの行動を停止して、新たな行動をスタートさせるチカラ
・今まで機能していた意志が中断し、新たな意志が生まれる
・「意志の入れ替え」「意志の切/入スイッチ」
・「これから勉強をする」という目的を設定し、テレビを見ることを止め、次に教科書を開く。
・最初の一歩を踏み出すこと、動き始めること、スタートさせること

・②は、ひとつの行為が終わったら、次の行為をする。続けていくチカラ(一般的には継続力)
・「早く終わりたい」と怠けが割り込むと、②も弱くなり、同時に意志も弱くなる。
・ひとつの瞬間で、ひとつの行為をする。それを続けることで、連続して行為ができる

・③は、目的の過程でいろいろと障害が出てくる。この障害を乗り越えていくチカラ
・障害がでること、予定通りいかないこと、無常の世界でそんなことは当たり前
・それに「難しい」「面倒くさい」「早く終わりたい」という怠けが割り込んでくる
・どんなことでも障害がある。それは特別なことではないと理解する
・お腹が空いてご飯を食べようと目的設定しても、ご飯を自分で作るか買うかなど、食べたいと思ってもすぐには食べれない
・ご飯を食べたら食器を洗わなければいけない、そんな当たり前のこと

・これら①②③のチカラが意識を強化するために必要
・それと別に、もうひとつ意志を強化するのに役立つチカラがある
・それは「没頭するチカラ」(一境性、統一性、集中力)
・行動/行為に釘付けになる、没頭する。
・この没頭するチカラを育てる

・没頭と洗脳は違う
・人間は危険なものに安易に没頭しやすい
スマホ、ゲーム、動画、ギャンブル、お酒や麻薬など、これらに没頭すると自己破壊になる
・快楽という刺激に依存すること
・仏教が推薦する没頭は、興味を持ち認識範囲を広げること
・集中力を育てる方法は、たくさんある。例:5分間呼吸に集中してみる、慈悲の冥想など
・邪念(妄想)をカットして、何かの対象(呼吸やフレーズ)に留まり続けること
・「~隨念」と言われるものも、集中力や智慧を育てるツール
・「調べる(観察)」ことに集中すると、理性と集中力を養える
・基本的に、善(役に立つこと)の目的に没頭すること
・行為において自分なりに「おもしろさ(喜び)」を発見すると没頭しやすい

・すぐ飽きてしまう/続かない/サボりたくなる/やる気が起こらない、意志が弱いと言われる
・そんな人は、目的に対しての理解ができていない。目的が曖昧
・だから、強い意志が生まれない。本気になになれない
・本気になるためには、理解すること/納得することが必要
・理解能力が弱いと、目的達成するたに必要な意志が生まれない

・意志の強化に必須の四つ「四神足/四如意足(cattāro-iddhipādā)」
 ❶意欲〔chanda〕「~したい、~になりたい」という内なるエネルギー
 ❷精進〔viriya〕挑戦する価値があると思って行動する
 ❸観察〔vīmamsā〕智慧を育てる
 ❹認識〔citta〕どう生きるか
・意志に直接アクセスすることはできない
・上記の四つの心の機能(働き)を強化することで、連動して意志も強化できる
・これは神通力を使うためにも必要なこと
・神通力とは、一般的にいう超能力/特殊能力のこと
・心の能力が拡大し、驚くべき結果を出すことができる

・❶ 意志と意欲は別な機能
・意志は常にある、意欲はあったりなかったり
・意欲の強弱で意志も変化する
・意欲は、意志を強くする強壮剤
・意欲は「強い思い」なので、善悪のフィルタリングが必要
・道徳がなく意欲が悪に染まると「どうしても人を殺したい」「何としてでもあれがほしい(盗み)」という意志が強化され発動してしまう

・❷ 仏教がいう精進は一般的な頑張る、努力するとはちょっと違う
・意志を弱くするのは、「怠け」という心の機能(エネルギー)。怠けは悪感情
・怠けを放っておくと、ガン細胞のようにどんどん増殖する
・この怠けを追い出す、叩き潰す、怠け機能を止めることを精進(正精進)という
 ㈠今ある悪をなくすようにする
 ㈡今ない悪が将来も起こらないようにする
 ㈢今ある善を完成させるようにする
 ㈣今ない善が現れるようにする
・目的を明確し、挑戦する価値があると思って行動すること

・❸ 物事を観察する習慣を身につけること
・意欲をもって何かを始める、精進していると、観察力が身につくのは当たり前
・物事を過程、道理、因縁、因果を理解していく
・例:音楽
・ギターを弾きたいと思う。ギターを買う。誰かに習う。自分で練習する。弦を押えるのが痛い。テレビが見たい。精進する。コードが押さられるようになる。キレイな音が出せるようになる。曲が弾けるよになる。
・その過程で観察能力が上がる。
・弦をどのように弾けば、どんな音が出るのか。パターンを理解する
・プロはどんな弾き方をしているのか違いが見えてくる
・いろいろな変化、違い、差が観察できるようになっている
・自分でも工夫ができるようになる
・観察は、イコール経験することではない
・観察で智慧が現れないとダメ
・ただ長時間練習したからといって無意味、理解力が上がっていなければいけない

・❹ 観察する能力と似ている
・認識能力を上げること
・認識能力は、いつでもどこでも大事
・ぼーっとしていては、明確に物事を理解できない
・心が常に活性化せず、怠けが機能してしまう
・変化がより明確になっていく
・違いがはっきりとわかる
・鮮明に情報をキャッチできる
・認識能力が上がると、的確に瞬時に判断ができるようになる
・次にどうするべきか理解できる
・自分が置かれている環境をよく知ることができる
・迷わない、不安にならない

 

▼2022年 8/13「人生を変える練習」第3章 ”意志力をUPする目的のつくり方”


・理解の整理
・意志には直接アクセスできない
・意志を鍛えるためには、意志と一緒に働く心所を強化する必要がある
・意志は善でも悪でも働いている
・貪瞋痴の悪感情を繰り返せば、同時に悪を行う意志が強化されてしまう
・だから、善を育てるために意志強化するのだと、まず最初に目的設定が必要になる
・すべては無常で、心身は瞬間に変化していく。
・どうせ変化するのだから、手を加えて進化の方向へ変える
・目的設定が大事

・正しい目的設定や持ち方とは
・ダイエット、健康、長生き、昇進、金儲けなどの目的で意志強化することは、
・貪瞋痴を育てることになるので、自己破壊につながり危険。
・貪瞋痴の目的は、結局「不老不死」という生に対する執着
・「健康で生きたい」というのは生命として当然の願い
・しかし、それだけで意志強化するというのは、自己中心的で惨め過ぎる
・意志強化は、自分の心を育てること(人格向上)と、皆の役に立つためにする

・心の流れを善の方向に変える
・悪(不善)とは貪瞋痴、善とは不貪不瞋不痴である
・善感情(心所)である不貪不瞋不痴を大きくしていく
・不貪とは「欲がない」こと、人々を助けること、つまり与えること
・不瞋とは「怒りがない」こと、やさしくする、思いやり、つまり慈しみ
・不痴とは「無知がない」こと、理性があること
・日常のあらゆる行為を貪瞋痴で悪行為するのではなく、不貪不瞋不痴で善行為に変える
・人の役に立つ、協力してあげる、認めてあげる、褒めてあげる、喜んであげる
・欲張らない、怒らない、嫉妬しない、後悔しない、恨まない、憎しまない
・起こった悪感情に気づき、行為を変える。
・常に善になるように行為することで、それに伴った意志も同時に強化されていく
朝顔のツルが支柱に沿って上にグングン伸びていくような感じ、ツルが意志で支柱は善心所(善行為)

・善の目的設定とは
・目的が善の条件をクリアしているか確かめる
・目的設定は、基本はどんな目的でも自由
・しかし、どんな目的でもいいわけではありません
・悪(貪瞋痴)の目的は、堕落や自己破壊につながる
・善の目的とは、人々のためになる、世の中を平和にすること
・善の条件は4つ
①きちんとした理性を持っている人から批判されない
②行ったあとに自己嫌悪に陥らない
③後悔することにならない
④よい結果になると期待できる

・善か悪かをフィルタリングする
・「もっとお金を稼ぎたい」「仕事の能力を上げたい」などの目的はどうか?
・人間は自分が生きるために、必要なものは自分で得なくてはならない
・生きることはタダではない、お金がかかる
・お金を稼ぐということも、家族を養うために必要なお金を稼ぐことは悪ではない
・しかし、必要以上に儲けたい、自分が儲かるためなら他者/周りがどうなってもいい、これは悪となる
・お金をもっと稼ぎたいという欲も、単純な金銭欲ではなく、裏には「認められたい」という強烈な存在欲がある
・善を目的とした行為を続けることによって、その人自身が人間として成長する
・意志を強化するためには、まず目的設定が必要
・目的が善か悪かフィルタリングする
・正しい善の目的を設定できる能力こそが、正しい意志強化のため非常に大事なこと

・目的を定めないと、意志は揺らぐ
・よく言う「意志が弱い」は、目的が明確でないということ
・行為の目的の自覚がない
・意志が弱いと落ち込むのはムダ
・意志が弱いというのは、目的なくスーパーに買い物に行くことと同じ
・あれが欲しい、これも欲しいと、目移りして必要なものを買えない、ムダ使いしてしまう

・目的が定まれば、自ずと意志が生れ、目的に達するため行動し始める
・目的を定め、意志をまっとうさせる。これの繰り返し
・目的設定では、本気か必要かも大事
・その目的は、理性で納得しているかどうか
・目的が本気なら、必ず意志がついてくる
・例えば顔がかゆくなったら、顔を掻きます。
・「かゆくなったから何とかしよう」その目的設定が、「掻く」という意志を生む
・これは自動的に起こる
・意志が起きたら、途中でやめることはない
・しかし、目的が途中で変わったら、意志も変わってしまうことがある
・目的が曖昧なら、途中でぐらぐら意志が変わってしまう。中途半端になってしまう

・目的設定の場合のフィルタリング
・「健康でいたい」「病気になりたくない」「死にたくない」は皆の希望(目的)
・仏教の観点では、欲の目的となる。
・食べ物にこだわったり、健康法を追求したり、運動に励んだり
・欲の目的でも、理性のフィルタリングをする必要がある
・趣味を楽しむということでも、ただ自分が楽しいだけではなく
・理性のフィルたリングとして「人の役に立てるか」という視点をプラスし目的設定をする

・運動をするのも、趣味を楽しむことも、新しく学び始めることも、仕事をすることも、与えることも、
・心の成長、精神の向上のためという目的設定をすることを仏教は推薦する
以上

 

▼2022年 6/18関西ダンマサークル「zoom読書会」レポート


・テキスト「人生を変える練習」第二章『意志の科学』
・意志とは、「生きたい」という衝動
・意志は、行動を引き起こす心の働き、どんなときも意志が働く
・生きている限り、瞬間 瞬間に意志が生まれている
ブッダ智慧で説く意志とは、一般的な意志とは違い、もっと根本的なもの
・無意識的に動いている呼吸や鼓動にも「生きたい」という意志が働いている
・意志は安定を求めて変化し続ける
・物質は常に不安定、物質は変化し続けている
・鉄など金属であろうと、土であろうと、地球であろうと、宇宙であろうと、元素であれ量子であれ素粒子であれ不安定
・肉体も不安定で、老病死の変化をしている。
・物質は、物質の法則によって変化する
・心は、心の法則によって変化する。物質の変化と心の変化は異なる
・心の変化は、心の法則を知ることで制御することができる。育てることができる

・無意識的な細胞分裂や呼吸や鼓動など、善でも悪でもない基本的な意志が自動生産されている
・呼吸や心臓に異常があったとき、「生きたい」という意志を発見するときがある
・生きるとは動くこと
・意志とは、ひとつの仕事(目的)を成し遂げるためのエネルギー
・手を上げる、歩く、座る、立つ、歩く、食事をするというときにも常に意志が働いている
・意志は単独で働かず、心所と共に働いている
・意志とは「ポテンシャル(潜在能力)」とも言える
・意志が次にどのように変化するか、今ある意志によって決まる
・意志は意志によって強化できるが、意志強化にも限界がある。思い通りにできるわけではない
・ポテンシャルとは、10万円しか持ってないのに50万円のバッグがほしいと思っても買えない
・50万円のバッグがほしければ、10万円を50万円にするプログラムを実行する必要がある

・意志は自然に生じる。意志が行動を起こし、行動が次の意志を生み出す。
・環境という条件などによって意志も制限される
・業/カルマと言われるのは、この意志のことを指す
・生きる=動くことは、意志によって行っている
・これは宗教に関係ないこと
・原因を知ることはできないが、原因と結果の法則がある
・カルマから逃げることは不可能

・意志に気づいていない
・意志だけ個別に強化できない
・日常生活の中では、いちいち「本を読もう」などの意志に気づきながら生きていない
・姿勢を保ち続けることも意志の働きでやっている
・自分の意志に細かく気づくことができれば、自分の人生を制御することができる
・生きるとはどういうことか?何を目指して生きているのか?ということを発見できる
・意志に気づく方法は、ブッダが教えたヴィパッサナー瞑想のこと。自己観察

・欲と意志とは間違えやすい
・「生きたい」という基本的な衝動は、すぐ貪瞋痴で汚れる
・汚れると同時に意志も悪(不善)となる
・「食べたい」が、「おいしいものを食べたい」「もっと食べたい」「あれが食べたい」となると汚れてしまう
・意志が感情(欲 怒り 無知)と一緒に働くので、感情の波が大きくなれば汚れた意志が強化されてしまう
・慈悲喜捨や不貪不瞋不痴であれば、善の意志が強化される
・長生きしたい、いつまでも健康で若くいたい、もっともっと出世したい、もっと金儲けしたい、高級車に乗りたい、豪邸に住みたい、など
・自分の妄想を膨らませれば膨らませるほど、欲の強化をしてしまう。怒りパターンもある
・欲の強化、悪の意志強化は自己破壊に繋がる
・感情を野放しにすることは危険
・たとえば坐禅(瞑想)することでも、目的が欲なら結果は悪い
・能力を発揮したい、認められたい、勉強ができるようになりたい、思い通りにしたい、という目的でやっても期待は叶わない
坐禅は、欲を捨てる、執着を離す、善に至るためにするもの

・意志と一緒に生まれる感情について、感情を制御するためには理性を育てる
・一般的に理性とは、好き/嫌い(敵/見方)の判断をしないこと
・「死」という現実を見ること
・死ぬまで理性を働かせて、心(意志)を成長させる必要がある
・心が幸福に導く
以上です。

・参考テキスト
巻頭法話「やるべきことを妨げる、やりたいこと」

j-theravada.com

 

▼2022年 5/21関西ダンマサークル「zoom読書会」レポート

・テキスト「人生を変える練習」第一章 願いが「かなう」と「かなわない」
・意志を強くもち願ったり祈ったりしても、それだけで願いが叶うことはない
・仏教の意志強化は、世間一般の願望成就の自己啓発や他力本願とは違う
・意志とは、とてもシンプルな働き、常に存在している
・しかし、意志に直接アクセスすることはできない
・意志を強化するには、意志と一緒に働いているもの(心所)を強化する必要がある

・願いを叶える=目的を達成するためには、意志で行動を起こし、精進することが必要
・人は幸せに生きたいと思う、そう願っている(目的をもっている)
・しかし、その願い(目的)が、老いたくない、病気になりたくない、死にたくないと不自然
・間違っている願いは、叶えることは不可能
・自然な願いで意志を起こして行動しても、必ず願いが叶うとは限らない
・結果というのは、その時々の状況によって決まるもの。例:スポーツ競技
・意志を自己管理し行動することで、悔いのない人生を送ることができる
・修行する/精進するというのは、意志を強化することは成長のために欠かせない

・「~したい」という意志だと思っていることは、普通「欲(感情)」と間違えやすい
・もっと痩せたい、若返りたい、いつまでも健康でいたい、お金がほしい、などはただの感情
・だいたい「好き・嫌い」の感情で判断し、行動を決めている
・理性で判断し、行動を決めていない
・自分の意志が弱いと思うのは、理性より感情を優先してしまうから
・理性を働かせることで、意志が正しく強化されていく
・感情(妄想)に振り回されると、必ず行動は失敗することになる。悪い結果になる、命が危うくなる
・例えばダイエットに失敗する人は、ただ意志が弱いのではなく、欲の感情の意志が優勢になってしまっている

・意志の強化で最初に必要なことは、目的(願い)を見直すこと
・目的が、欲(感情)か自然(理性的)なものかどうか見極める
・仏教の意志強化は「目的を達成するために行う」もので、欲のためではない
・目的を改良する必要がある。そうすると達成は楽になる
・例えば「痩せたい」という欲の目的設定ではなく、「だらしない生き方を改めたい」と目的を改良する
・目的設定は、人格向上あるいは心を清らかにすることでなければ、意志を強化する意味・意義がない
・まず挑戦する価値がある有意義な目的にする
・そうすれば成長は順番に起こりはじめる
・感情ではなく理性的な判断ができるようになっていく

・「やめられない」は意志が弱いからではない
・例えばテレビばかり見てしまう。「消したいけど、消せない」という葛藤する人
・それはテレビをきちんと真剣に見ていないのが原因
・テレビを見ながらあれこれ妄想しているから、感情のコントロールができない
・真剣に見ると、自然に見る時間が減らすことができる

・人格向上という正しい目的が定まれば、自分がするべきことの優先順位が決まってくる
・それで自然と必要なこと、やべるべきことなどもやらなくなる
・やはり正しい目的設定が大事
・仏教でいう意志とは、何かをやめる力ではなく、目的に達するための力
以上

 内容としてはもっと幅広かったのですが、最小限のポイントと思ったところだけ書きました。興味を持たれた方は、ぜひテキストを読んでみてください。今回は意志についての序論、導入部分の内容であったと思います。この後の章でも、意志については基本的な理解の説明が続くようです。

 行為は意志によって起きている、その事実に私たちは全然気づいていません。自分勝手で無責任に「私は意志が弱い」「あなたは意志が強い」とか言って、落ち込んだり図に乗って偉そうに言ったりしています。しかし、意志にいて理解できていません。認識という基本的な働きとしてある意志について、認識によって意志が刻々と変わっていくものだとか、意志によって行為が善にも悪にもなることなど、お釈迦様が発見したことは、本当にこんなことを自ら発見したのかと驚かされます。テキストの第二章が楽しみです!

生きとし生けるものが幸せでありますように