Māyādevī Vihāra blog

マーヤーデーヴィー精舎ブログ

レポート公開|自主勉強会 関西ダンマサークル zoom読書会 3/19(日)「人生を変える練習」第五回(最終回)

今回のテキスト「人生を変える練習」(大和書房)※電子書籍なし

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※文庫あり:ブッダが教える意志力の鍛え方 (だいわ文庫)

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▼3/19(土)関西ダンマサークル「zoom視聴会」レポート
・まず大事なこと、皆さんで「慈悲の瞑想」をしました。
・テキスト「人生を変える練習」第5章 ” 人生が変わる意志の磨き方”

・意志とは、目的に定めた一つの行為を実行する力です。
・したがって、その行為が終わったら、その意志はそこで終了する
・手を上げたいと思ったら、意志が働いて手を上げる。その意志はそこで終わり、消える、変わる。
・意志の寿命は短い(瞬間)
・次に上げた手を下げる必要がある。手を下げるという行為のための意志が必要になる。
・行うべき仕事(目的)の大きさに合わせた丁度いい強さの意志が必要
・単に意志をどこまでも強化するものではない
・面倒なことをするためには、「なぜ自分がそこのことをしなければいけないか」という揺るぎない理由(正しい目的設定)が必要
・目的設定について、理解と納得があれば自ずと意志は生まれる

・目的を達成したら、自分の中に「やり遂げることができた」という達成感や充実感(喜び)が残る
・日々の怠け心に打ち勝ったことで、精神の向上という結果がある
・人間として成長したことになる
・人生を変えられる可能性を育てたということになる
・まず目的設定→「意欲・精進・観察・認識」+「始める・続ける・乗り越える」+「役に立つ(有意義)・没頭」を意識し実行する

・人はどこまで努力、精進するべきか?
・お釈迦様の答えは「目的に達するまで精進するべき(vayametheva puriso yāva atthassa nipphadā)」
・「目的に達するまで」とは「期待する結果が得られるまで」とも言える
・精進も意志と同じく、一つの目的に達したら終了となる
・どこまでも精進する必要はない。
・次の目的に合わせて精進する。
・生きている限り、意志は次々に生まれている
・新しく生まれてくる意志を大切にする。
・日々、充実して生きることをお釈迦さまは推薦する(日々是好日
・瞬間、瞬間を充実して生きてみる(気づきを保つ、不放逸)

・仏教でいう意志強化をする必然性は、解脱という目的のため。
・「人格の完成/精神の成長/智慧の開発/心の浄化」という究極の目的
・この目的のために意志や、その他の能力をギリギリまで育てる
・意志に「決意」を付け加えると諦められなくなる(強い意識になる)
・「必ずやり遂げる」と決めること
・その力で行為が変わっていく
・決意も清らか(善)でなければいけない
・自分にとっての高みを目指す
・目的達成が困難であっても、一歩一歩進めばいい
・社会や世間や他人と速度を合わせる必要はない
・目に見える結果が出なくても、精進は続ける。
・変化がゆっくりでも、それなりの結果が出ている(因果法則)

・何も始められないなら、目的を整理整頓する
・「あれもしたい、これもしたい」と意志が渋滞していることがあ
・あるいは「面倒なことはしたくない」と怠け(悪感情)と葛藤している
・これは自分の心をいじめていることになる
・痩せたい、長生きしたい、健康でいたい、老後の不安をなくしたい、もっとお金がほしいなど、欲望が多い。
・欲望であっても、目的を一つ一つ書き出し整理して、実現できる目的をひとつ選んで実行する

・明確な目的設定ができない場合は、毎日善いことをする
・一日一善ではなく、一日何善でもいいから行う
・小さな善行為を積み重ねる
・例:道に落ちているゴミを拾う、必要な人に席を譲る、電気を使い過ぎないよう節約して生活するなど
・何でもいいから実行できる善行為をする

・一番早く、正しく意志強化できる方法は「慈悲の瞑想」(安全装置)
・ヴィパッサナーは意志を発見する、気づくための瞑想
・慈悲の瞑想は、意志を清らかにする
・貪瞋痴の悪感情を働かせないよう抑える
・理性を育て(見方が変わり)、正しい判断ができるようになる
・慈悲の瞑想で、瞬時に善の目的設定ができるようになる
・これはお釈迦さまも常に勧められている方法
・慈悲の瞑想を続ければ、意志の悪用はできなくなる
・面倒くさくても、イヤでも、とにかく慈悲を育てる
・怠けたとしても、失敗したとしても、「こんなことして意味があるのか」と途中で諦めたとしても、何度でも立ち返って慈悲を育て
・慈悲の瞑想で、自分の心を守る

・意志とは、いつでも自分の心にある働きだと理解する
・世間がほしがる意志強化と、仏教でいう正しい意志強化は別物
・世間では欲望、怒り、憎しみ、競争心などの悪感情による目的達成のために意志を強化する
・もし皆の意志によって目的が達成されれば、とんでもない危険な世界になってしまう
・悪感情で目的設定したものは、結果を出さない、達成しない方がいい。
・行為において善と悪がある。
・叶うべき希望(目的)と、決して叶ってはいけない希望(目的)の二種類がある
・叶ってはけいない希望は無数で無制限
・善の目的を目指して、意志やその他の能力を育てる
・仏教の使い方を間違えてはいけない
・それで幸福になることができる
終わり

 このテキストで学んできた「意志」についてですが、最後は「慈悲の瞑想」が欠かせないということで、目的設定や意志強化によって起こる行為が、安全に行われるために、間違えないために、慈悲が必要というまとめでした。「意志」を悪用・乱用しないことが大事ということです。

 意志という心の機能を悪用してしまうと怖いこと、慈悲によって意志を使えば人の役に立つことができること、そのことを教えていると思います。皆さんはどう思われるでしょうか?おわり

 今回の読書会もご参加いただき、誠にありがとうございました。次回は4月22日(土)です。新たなテキストになります。お楽しみに!

 

生きとし生けるものが幸せでありますように